2015年7月15日水曜日

ウズベキスタン旅行記(その7)サマルカンドでしあわせな昼ご飯

お腹が空いたので、前もってチェックしておいたレギスタン広場近くの通りにあるチャイハナに行ってみることに。Trip Advisorの地図を頼りに向かいますが、元々そのお店の情報は通りの名前しか書いてなく、番地などがわからないのですよね・・・。なので、途中で野菜売ってるおばちゃんや、ぼんやりタバコすってるおにーちゃんに聞きまくりながら探したのですが・・・

店が、ない!!!!

 そもそもお店の名前も「通りの名前+チャイハナ」という至ってシンプルなものだったので、みんな「チャイハナ?あーあっちだよー」「もっと先だよー」と適当な答え(いや、ちゃんと親切心で教えてくれてるんだけど・・・)。行ってみるけど見つからず、お店らしいものはあっても閉まっているし、Trip Advisorの地図からはどんどん離れたほうに行ってしまう。

 しかも、暑い。湿度が低いのが救いだけど、とにかく日差しが強すぎてサングラスなしには目が開けない。さすがにぐったりしてきました・・・。そして、通りを入ったあたりに幾つかご飯屋さんがあったなと思い、諦めてそこまで引き返すことに。行き当たりばったりを楽しむのも旅の醍醐味だもんね!(涙)

 といっても選択肢が多いわけではないのですが、店先でシャシリクを焼いているところがあったのでその匂いに誘われて中に入ってみました。が、奥へ入ると中庭みたいなところに出てしまい勝手がわからずにいると、おにいさんが何やら話しかけてくれたので、ご飯食べたいというジェスチャーと、シャシリク、という言葉で、テーブルを勧めてくれました。中庭の奥では大家族がにぎやかに昼食をとっています。楽しそう。

 シャシリクは3種で、おにいさんがわざわざ言葉の不自由な私のために焼く前の生のシャシリクを持ってきてくれて、牛、羊、羊のミンチと説明してくれました。お腹ペコペコだったので羊と牛をオーダー。ジャジュクというヨーグルトベースのきゅうりが入ったスープ(ウズベキスタン料理の定番)も飲むか?と隣のテーブルに乗っているのを指差して訊かれたので、迷わずお願いしました。

 まずでっかいチャイポットとサマルカンド名物のノン、サラダが目の前に置かれました。サラダはこれまた定番のアチチュクサラダ。きゅうり、トマト、玉ねぎのシンプルな味付けのサラダです。コリアンダーも少々。暑いけど、熱いチャイが喉を潤してくれてとても美味しい。旅行中に胃腸の健康を保つには冷たい飲み物を控えることだと思っています(普段から、割とつめたい飲み物は控えめにはしているのだけど)。特にウズベキスタンは脂っこい料理が多いので、それで胃腸を壊す人が多いらしい。気をつけたおかげで今回旅行中は一度も胃腸の具合が悪くならずに済みました。

 ノン、これで一切れ。中身もベーグル以上に詰まってるので重い!


 すると・・・オーダーを取ってくれたのとは別の、少し英語が話せるおにいさんが話しかけてきました。「ウズベキスタンでプロフは食べたか?」と訊かれたので「タシケントで食べたよ!」と答えると「サマルカンドとタシケントのプロフは違うんだ。うちのプロフを食べてみなさい」と小さ目の器にサービスで持って来てくれました。わー、嬉しい!!!プロフも気にはなっていたけどシャシリク2本頼んじゃったし、と思っていたのだ。小盛りだけど充分すぎる量だし・・・と思いつつ一口。うん、めちゃめちゃ美味しい!!!
たぶん私の顔に「めちゃめちゃ美味しいです」って書いてあったと思う。おにいさん、満足げに奥に引っ込んでいきました。タシケントで食べたのも美味しかったけど、こちらのは抜群の美味しさ。後で調べたところによると、タシケントのプロフはすべての材料を炊き込み、炊きあがった後に混ぜ合わせるのだそうですが、サマルカンドではご飯と具を別々に作って後で混ぜ合わせるのだそうです。ウズベキスタンには地域によって何通りもの異なるプロフの作り方があるそうです。
確かに、このプロフのほうがさらりとして食べやすいかも。ああ、一気食い!

ひよこ豆とレーズン、ニンジンのバランスが素晴らしいです。





次いでシャシリクも登場しましたが、これまた非常に柔らかくて美味しいったら!これはもう夕飯要らないな・・・という覚悟で平らげましたよ。本当に美味しいんですもの。このお店に入って大当たりでした。

食べていると、奥のテーブルの大家族の中の男の子がちょうど学校で英語を習っているのか、英語を話したくてしょうがないらしく、モジモジしながら「どこからきたの?」「美味しい?」などと話しかけてきました。そのちょっぴりシャイな様子が可愛らしいのです。その後も「チャイは足りてる?」とポットをチェックしてお湯を足してきてくれたり、しまいにはお店のおにいさんの指示で会計を担当してくれました(笑)。お客とお店の人のゆるーい関係がまた、心地よいです。

 美味しい料理に大満足し、日差しの入らない涼しい中庭でぼんやりと現地のみなさんが楽しく食事をしているのを眺めていたら、なんとも言えない幸福感に包まれました。また来たいな。

 お店を出るときにモジモジと男の子が出てきてくれたので、シャシリクを焼くおにいさんと、パシャリ。ああ、いい旅だ。



続きます。

2015年7月13日月曜日

ウズベキスタン旅行記(その6)サマルカンド到着、レギスタン広場へ

サマルカンド駅にとうちゃーこ!(by 火野正平)
初めて訪れる国で、首都から離れた町へ列車でやってくるというのはなかなかエキサイティングな体験です。ぼっち旅だし。
例にもれず駅を出ると白タクのおっちゃん攻撃。というか、ちゃんとしたタクシー会社の看板をかかげていてもメーターがないので、この国はほぼ総白タクみたいなんですけども…。サマルカンドでは最近メーター制のタクシーが増えていると何かで読みましたが、一度もお目にかかりませんでした。
そんなわけで群がるおっさんたちをなぎ倒し、通りまで出てみましたがいざ探すとタクシー捕まらず。あれれ。暑いし荷物あるので早くタクシーとめたい。目力を駆使してやっと捕まえて乗り込んだドライバーのおっちゃんは、ゴルゴ松本に似ていました。
ゴルゴは欧州で暮らしていたことがあるらしく、英語も出来たので助かりました。途中、ホテルに電話を入れて「今からそっちに泊まるお客を連れてくから!(推測)」と知らせておいてくれたり、とてもいいおっちゃん。サマルカンド駅からホテルまで5000スムで行ってくれました。

無事にホテルに到着。ちょっと早い時間だったけど、チェックインを済ませました。部屋にはまだ入れなかったので、この時点では荷物だけ預けて後で部屋に入りました。
このホテルがとってもとってもいい感じ。グリ・アミールのすぐそばです。レギスタン広場のほうにも歩いていけるし、新市街もお散歩圏内(サマルカンド自体がそれほど大きな街ではないというのもありますが)。
お部屋もキレイで素敵ですよ。カーテンもベッドもウズウズしくて可愛いし、収納もたっぷりなので数日間の滞在には嬉しい。タシケントで泊まったホテルよりもテレビのチャンネル数が多い!(と言っても中東や中央アジアのチャンネルが占めていましたが…私はずっと中東の音楽チャンネルを点けっぱなしにしていました)。部屋のWifiが不安定なのと、ドライヤーが壁掛け式で風力が弱い(MAXにすると熱くて持っていられない)のがやや残念でしたが。
最初ツインのめちゃ広い部屋に通されて、あれ、ダブルの部屋を予約したのになんかおかしいと思いつつも喜んでいたら、夕食から戻ったら「ごめん間違ってた」とダブルの部屋に荷物を動かされてましたけどね(笑)でも前の部屋は1人で困るくらい広かったので、良かったです。


サマルカンドの天気は最高。暑いけど湿度が低いので木陰は本当に気持ちがいいです。日差しは殺人的に強いですが。とりあえず、徒歩で行けるレギスタン広場に行ってみることにしました。
タシケントほどではありませんが、やっぱり地球の歩き方だと近く見えるのに歩くと遠いです(でも、歩けなくはないですよ)。

いやー、でっかい、でっかいですレギスタン広場!


入場チケット売り場らしきものはあるのですがわーっと人がたむろしていて無秩序。順番とかありません。金額も表記されていないのでおっさんをとっ捕まえて値段を聞いてみると、すみません正確な金額忘れましたがその辺のウズベク人より明らかに高額なUSドル…(5ドルか7ドルぐらいだったかと思うのですが)。でもウズベク人価格と外国人価格はこの後どこに行っても違ったので、それがこの国のスタンダードのようです。旧社会主義国だからですかね。私の渋い顔を見ておっさんが「写真を撮りたいなら○○ドル(数ドル高い)けど、きみは特別にその分の値段は要らないよ!」と。はいはい、どうもありがとうございまーす(棒読み)。

しかしメドレセの美しさにそんな渋い気持ちも吹っ飛びます。あーすごいわウズベキスタン!メドレセの中は土産物屋だらけですけどね。ウズっぽいストールが欲しいなと旅行前から思っていて、何気にちょっとある店を覗いたら日本語の喋れるおにーちゃんに捕まりました。トルコだと日本語が喋れる客引きはたくさんいますがウズにもいるんだ、とちょっと面白くなり、店内をチラ見することに。気に入ったものがあったけども向こうの言い値は40ドル。そりゃないわとディスカウント、でもそれでも買うには至らず「いいや他の店も見てから決めるわ」と言うと「ハイクオリティー」の連呼(まぁ、よくあることです)。私はハイクオリティーじゃなくてもいいからデザインがキレイで安いのがいいのバイバーイと去ろうとしたら、結局半額以下の私の言い値になりました。なんだかすまんなぁ。へっへっへ。
しかし日本語喋れるにーちゃんが言うことはトルコと似ているね。日本人好き、日本に彼女いる、1人旅寂しいでしょ?えっ寂しくないの?でも食事は寂しいでしょ?えっ寂しくないの?せめてランチでも!アナタ魅力的!時間があったら連絡ちょうだい!の流れ…。
「1人大好き全然寂しくない」を100回ぐらい連呼してその店を立ち去りました。いい買い物させてもらいましたよ。

その後ティラカリ・メドレセを見学。礼拝堂の天井の青と金の美しさにしばし言葉を失う…。


ほわあ~っと見惚れて写真を撮りまくっていると、突然おばちゃん達に周囲を包囲されたので、ああここ一番写真撮りたいスポットだよね、私邪魔だよねと退こうとすると、左右からガシッと両腕をホールドされました。
え?
一瞬わけがわかりませんでしたが、どうやら「一緒に写真に入って!」ってことのようです(笑)
おばちゃん達に囲まれ、真ん中でにっこり笑って記念撮影する私。な、なんなんだー!!!
写真を撮ると「スパシーバ~」とお礼を言われました。ロシア系の人達だったのか、ウズの人も外国人にはロシア語で話しかけるのでウズ人だったのか定かではありませんが、私もへらへらと「スパシーバ~~~」と笑顔で手を振りました。私もその写真欲しかったな、とその後で思いました。残念。
(この前でおばちゃん達と記念撮影)




アラビア書道の先生に「ウルグベク・メドレセで羊皮紙にアラビア文字を書いて商売してるおっさんがいるよ」と聞いていたので探してみると、いました!しかしかなり繁盛していて人だかりが出来ており、簡単に近づけない。
先生には「もさん(私)のほうがよっぽど上手っていうレベルですよ」と言われてましたがそんなのリップサービスだとわかっていますよ私でも・・・。羊皮紙に書くと上手に見えるもんだなぁ(あれ?)でも実際、羊皮紙に書けって言われても簡単に書けない。




シェルドル・メドレセのアーチの人面虎はどうしても人面蟹に見えてしまうなと思いつつ、お腹が空いてきたので昼ご飯へ。



続きます。